2020年、23区でマンション価格が値上がりするエリアをズバリ予測

2019-10-08
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東京23区でマンションの購入を検討しているのですが、今後値上がりが期待できる区はありますか?
それはもちろんありますよ。これからマンションの購入を考える上でおきたいポイントについて解説していくので、ぜひ覚えておいてください。
この記事のざっくりとしたポイント

  • 「港区」「千代田区」「中央区」は今後も値上がりする
  • 値上がり要因(利便性・再開発・外国資本の流入)
  • 値下がり要因(2020年問題・人口減少)

結論からいうと今後東京23区でマンション価格が値上がりする区は「港区」・「千代田区」・「中央区」の3つのエリアです。

現在の不動産市場は「都心5区」と言われる「中央区」・「千代田区」・「港区」・「渋谷区」・「新宿区」を中心に、不動産価格が上昇しており、国内の不動産相場を牽引しています。

ではなぜ23区の中から、上記で挙げた3つのエリアがマンション価格の値上がりが期待できるかについて幾つかの具体的要因を交えて解説していきます。

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マンション価格が値上がりする要因とは

マンションの購入を検討するにあたり、購入価格の高低も大事な要素の1つになりますが、その他にも購入を検討するにあたり必要不可欠な要素が存在します。

実際マンション価格を決める上で、下記で列挙するいくつかの要素が複合的に重なる形で不動産相場を形成しており、そのエリアおよび不動産の価値を決めています。

ここからはマンション価格の値上がりが期待できる区の共通点についてみていきます。

居住に適した環境を持続的に提供することが可能

マンション価格の値上がりを期待するには、不動産の資産価値の一つである「利便性」について考慮する必要があります。利便性とひとくくりに言っても多岐にわたるため、項目を細分化して解説していきます。

都心までのアクセス及び交通の利便性

近年不動産業界ではライフスタイルの変化に伴う消費者のニーズやITなどのテクノロジー(施工技術)を駆使して「職住近隣」や「コンパクトシティ化」といったキーワードを基に、不動産開発戦略を行っています。

特に近年では都心までの通勤通学の距離や、ターミナル駅へのアクセスが良いほど利便性が高いとされており、この点に着目して不動産の購入が検討されている傾向があります。

今回挙げた3つのエリアは東京の中でも中心部に位置しており、立地的にどのターミナル駅でもアクセスは良好と言えるため、交通の利便性については最適と言えます。

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生活の利便性の確保

生活の利便性とは、主にスーパーやコンビニ、商店街など、日常生活の買い物に不自由しない、質の高い医療機関や教育機関があるか、飲食店や娯楽施設があるかなどの項目が挙げられます。

この記事を読まれる方の中には、3つのエリアに対して、生活という側面より仕事や娯楽といったイメージを持たれている人も多いと思います。事実、このエリアには六本木や赤坂、新橋、東京、銀座といった都内の名所やオフィスの集積地としての地位を確立しているエリアもあります。

しかしエリア全体を俯瞰してみると、居住に適しているエリアや、高度な医療や教育が受けられるエリアなどが点在しているため、日常生活をスムーズに送ることが可能です。

居住する上での快適性

同エリア内でマンションを検討する場合は、建物自体の快適性や信頼性についても考慮する必要があります。

一生とは言わないものの、長い時間をその場所で過ごすことになるため、普段の生活が快適に過ごせるかどうか、それに適した設備は整っているか、そのエリアの安全性は担保されているかについては重要です。

またその中でも、特に重要視してほしいポイントとしては近隣の学校の質や周辺に高い建物が建っていないか(立つ予定がないか)など、自分の力では変えることのできない要素を入念に確認すべきです。

自然災害リスクに対する安全性の確保

近年では全国各地で甚大な自然災害が発生しています。マンションを購入する上でも、他人事ではなく当事者意識を持って考えなければなりません。そのため、埋立地などで地盤が弱いエリアや、海抜が低く地震や津波等に不安を抱えるエリアの選定は避けるのが無難です。

実際今回挙げたエリアは、地盤が強固で震災にも強いエリアが大半を占めます。(港区や中央区の一部エリアが、液状化するエリア津波を警戒するエリアも含まれるため注意が必要です。)

そのエリア(マンション)に住む上での独自性(ステータスやメリットなど)

 

港・千代田・中央区のステータス・メリット

  • 住む上でのステータスが付与される
  • 資産性が高い
  • 利便性に優れている

「そこに住むことでメリットやステータスがある」ため、これらの要素を多く兼ね備えているエリアほど、今後もマンション価格の値上がりを期待することができます。

現在マンションは都心や地方問わず、どのエリアでも分譲がされており、その中で差別化を図るためには、上記で記した項目を網羅しているか、資産価値が高い街である必要があります。

また投資の観点から値上がりするマンションを選ぶ場合は「自分が欲しいマンション」ではなく、「次に住む人(買う人)が欲しがるマンションを選ぶ」視点も必要です。マンションは住居する場所であると同時に資産でもあります。

そのため間取りの広さを求めたり内装を華美にする必要はなく、需要があるエリアに数年から数十年後を見据えて検討し、その検討の中で出口戦略も考慮すべきと思います。

今回挙げたエリアには、一部再開発が基になって人気となったエリアも含まれますが、その多くは従来より人気として名前が挙がるエリアでもあり、時代に左右されることなく高い需要を保っています。

従って上記に挙げてきた項目を多く含むマンションは今後も値上がりを期待することができると考えます。

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地政学リスクや経済情勢に強い

近年のマンションの上昇相場はオリンピック開催決定などの一過性の要因もありますが、その多くはアベノミクスによる金融緩和の影響が大きいと感じます。

異次元とも言われる金融緩和や超低金利政策の実施、金融機関の融資に対する緩和、不動産投資の活況、海外投資家によるマネーの流入など、さまざまな要因が並行して挙げられます。

しかしこれらの要因は各国の経済情勢や地政学リスクによって、一瞬にして変化しますし、ここに記載のないその他のリスクを誘発する可能性も伴います。そのため、価格変動要因とされる金利上昇や需給バランスが崩れにくいエリアを購入段階から見極めておく必要があります。

今回のテーマである「マンション価格が値上がりする区」を探す場合には、港区や中央区、千代田区のように将来的にもオフィスや居住の需要が強いエリアで、かつリスクの変動に強いマンションを選ぶべきと考えます。

定期的に地域内で再開発が予定されている

1969年に「都市再開発法」が制定されてから今年で50年になりますが、これまでに938件、延べ1334ヘクタールの再開発が行われ、平成30年もの間で開発面積は4倍以上に拡大してきました。(出典:全国市街地再開発協会)より
出典:「2019.6.29東洋経済」

 

そして近年では、地方自治体が人口流入を図るため、行政・ディベロッパー・教育機関が恊働した「公・民・学連携」による街作りが積極的に行われています。

駅から徒歩圏内にはシンボル的なタワーマンションが建設され、その周辺には商業施設や教育機関を並べることでコンパクトでかつ機能的な街並みが形成されており、そこに居住する人たちの利便性を向上させています。

今回挙げた3つのエリアでは大規模な再開発が行われおり、開発総面積でも上位を占めています。

また東洋経済(2019.6.29号/東洋経済新報社)が調査した「再開発駅の上昇率ランキング」(駅名・順位)によると、この10年ほどで港区(六本木一丁目/1・虎ノ門/2・赤羽橋/5・赤坂/6など)や千代田区(東京/4・淡路町/8)、中央区(浜町/10・勝ちどき/24)といった再開発が活発に行われているエリアの資産価値は上昇しており、かつその他のエリアと比較してもランキング上位を占めます。

そのため、今後も市街地再開発が活発に行われる3つのエリアの資産価値(ブランド)は、現時点より一層の上昇(維持も含む)が見込めるという好循環にあるということが言えるためプラス要因に挙げられます。

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外国の資本流入が見込める

正確な統計からの確認ではありませんが、実感として現在の不動産取引の約5%程度は外国籍の人や法人が買主となっています。

さらに、日本人が躊躇する高値の物件を購入しマーケットの価格帯を引き上げているのも外国の買主で、港区、中央区などの大型の新築物件の場合は外国人投資家の購入の割合は20%程度になると大手の不動産ディベロッパーやマンション管理会社の担当者は話をしています。

今後日本のアベノミクス相場が落ち着き、不動産市場も値下がり傾向になることも十分考えられますが、その場合でも特に中国からの需要は今後も継続するので、エリアの価格を押し上げる要因になります。

こんなにチェックする項目があるなんて知りませんでしたが、この条件を満たしたマンションなんて実際にあるんですか?
もちろん探せばありますよ。ただ将来のマンション価格を予想するには値下がりする要因についても考慮しなければなりません。

値下がり要因

今後新築・中古を問わず、マンションの購入を検討する場合はマンション価格の値上がりが期待できる一方で、値下がりする要因も考慮しなければなりません。以下では、マンション価格が値下がりする要因について解説します。

オリンピック選手村の大量供給

現在中央区晴海地区に建設されている東京オリンピックで使われる選手村についても値下がり要因になります。

東京オリンピック開催後は、選手村を巨大なマンション群「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」として生まれ変わらせ、新たに総戸数5632戸、そのうち分譲住宅4145戸、賃貸住宅1487戸として供給される予定で、オリンピック開催後は約1万2000人が暮らす巨大な街に変貌を遂げるとされています。

しかし、既に都心においても供給過多と言われる不動産市場においては、この供給がマンション価格の下落リスクや市況の悪化を招く可能性が高いです。

特にオリンピックの開催が決定した2013年以降、都心(首都圏も含む)や湾岸エリアを中心に右肩上がりで成長を遂げてきた不動産市場においては、東京オリンピック開催を境に消費者のマインドが悪化する可能性も視野に入れて検討しなければなりません。

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生産緑地問題(2020年問題)

不動産価格の値下がりを検討する上で「2022年問題」という言葉があり、これは「生産緑地」に指定されている都市部の農地が指定解除され2022年に大量放出されることを言います。

まず「生産緑地」とは、都市部における良好な生活環境の保全や、都市災害の防止、公共施設整備に対する土地の確保をという観点から定められたものを指します。

この制度のメリットとしては都市部の一部にある農地を生産緑地として指定するかわりに、固定資産税や相続税について優遇措置をとるという点です。

ただし一方で、生産緑地に指定されるには農地以外での使用は認められておらず「契約する30年間は営農継続の意志がある場合」に限られており、それに満たない場合は宅地並みの課税を受けていました。

そしてこの法律が整備されてから30年後が2022年になるわけです。

不動産業界で騒がれている「2022年問題」とは、2022年に都市部に存在する生産緑地が、市区町村に対して買い取りの申し出ができるようになり、自治体が買い取りを行わない場合は市場に放出され宅地開発が可能になるのです。

こんな問題があったなんて。でもマンションを建設する土地が増えるなら、いい立地にマンションが建設できて価格も抑えられてメリットばかりな気もするけど…
もちろんこれまで農地として使われていた場所にマンションを建てることが可能になるため、一概にデメリットばかりではないかもしれません。
ただこの問題は、マンションの資産価値だけでなく、マンション価格にも大きな影響を及ぼすとされており、不動産市場全体の急落を予想する声もでているほどです。

その理由を読み解くには「生産緑地の規模」について知る必要があり、もし仮に現在、生産緑地が放出されると東京23区で「東京ドーム95個分」、都内全域では「東京ドーム712個分」にもなると言われています。

また国土交通省の「平成29年都市計画現況調査」の結果によると「東京ドーム約3000個分」にも相当する1万3,000ヘクタール(ha)ほどの生産緑地が全国で指定されているとの調査結果が出ており、そのうちの約8割の生産緑地が三大都市圏と言われる首都圏、近畿圏、中部圏に集中していると言われています。

ちなみに東京都だけで3,000ヘクタール以上が存在し23区では練馬区(187ha)、世田谷区(91ha)が上位にランクインしています。

これだけ多くの土地が不動産市場に流れ込めば、今後ますます宅地化が推し進められたり、生産緑地を持つ地主による賃貸経営などが活発に起こることが予想されます。

これによってさらに物件の供給数が増し、現段階で既に供給過多と言われる賃貸不動産市場においては、購入価格及び資産価値の下落を引き起こす可能性が高くなります。

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少子高齢化による人口減少

ここでは客間的なデータを用いて値下がり要因についてみていきますが、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成29年推計)」によると、平成27年(2015年)の日本の総人口は、同年の国勢調査によると、「1億2709万人」とされています。

この総人口の数値を起点とすると、今後は減少過程に入ると言われており、平成52年(2040年)には「1億1092万人」、平成65年(2053年)には1億人を割ると言われています。

この人口減少および高齢化の影響は首都圏でも2020年以降加速する要因となり、特に新規の住宅需要を支えてきた20〜49歳の人口が大きく減少するのです。

同機関の推計によれば、2025年の首都圏総人口は2015年比0.3%増ですが、20〜49歳だけで見ると同12%減とかなりの減少が見られます。

さらにこの数値を区別に見ていくと、2025年時点では、値上がりする区として挙げた港区(4%増)、中央区(3%増)、千代田区(5%増)がプラスであるのに対し、同じ23区内でも大田区(4%減)や練馬区(7%減)、豊島区や杉並区等では10%減、23区外ともなると10%以上の減少となることがわかっています。

マンションの供給量の問題

さらに値下がりの要因として決定的なのがマンションの供給量の問題です。

不動産経済研究所の調査によると、2018年以降に完成予定の超高層マンション(20階建以上)が全国で294棟・10万8757戸(2018年3月末時点)、このうち東京23区には123棟・5万5570戸と約5割強のマンションが集中しています。また直近のデータとなる総務省統計局の「平成30年住宅・土地統計調査」をみても、既に空き家数は848万9,000戸と、2013年と比べて29万3,000戸増加しています。

また国土交通省「平成29年度 住宅経済関連データ」からこの数値を空き家率(総住宅数に占める割合)に変換すると13.6%と、前回の調査で過去最高と言われた水準を0.1ポイント上昇しています。しかし一方で、総住宅数は6240万戸と2013年の時と比べ約178万戸増加しているなど、人口の減少と住宅の増加数が反比例しているのです。

今後人口の増加が見込めない国内市場では、立地による不動産価値の格差はますます顕著になっていくことが予想されるため、エリアの選定を間違えると値下がり要因に該当します。

こんなにも値下がりする要因があったなんて…マンション購入を検討するならしっかりと項目ごとにみていかないと大変なことになりますね。
人気のあるエリアでも値下がりする要因を考慮せずに買ってしまうと、のちに後悔することになるからしっかりと値下がりする要因も頭に入れて購入を検討すべきです

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まとめ

冒頭でお伝えした通り、今回列挙した要因が複合的に重なることでマンション相場を形成していますので、値上がりが期待できるエリアでもしっかり諸条件を見定めて購入を検討する必要があります。

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